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うらまごblog

 

 操上和美『ゼラチンシルバーLOVE』


 操上和美って商業写真のトップっていうイメージが強くて、写真作家というところではあまり語られない。そんな線引きなんか関係ないのにね。

 はい、というわけで、この『ゼラチンシルバーLOVE』 操上和美の動く写真集、イメージフィルムとでも言ったほうがいいかもしれない。とは言っても、ストーリーにしてもしっかりしていて、日ごろ写真を見慣れていなくても楽しめる。それとセリフが極端に少ない。しかも聞き取りづらい。それでももっていけるのは操上和美の絵づくりの巧さか。
 ところで操上和美の写真じゃありえないコマがちらっと見えるのが動画なの面白さかもしれない。それはね、宮沢りえがゆで玉子(エッグマンかよw)を食べるのが大きく映し出されるのだが、そのときに一度宮沢りえの口の中で噛み砕かれた白身の細片が口元についてるのが見れますよ。あと半熟の黄身がとろっと流れ出すのが気になってw あ、宮沢りえもだいぶふけたね。『Santa Fe』からも20年近いし、でもいい被写体だ。永瀬正敏のライカの巻き上げの動きが気になるったら気になるんだけど、操上和美自身がだいぶそこらの指導はしてるんだろね、それらしかった。『JONEN』での中山一也のカメラの扱いは最悪だったけど(あ、どうでもいいか、あんな映画)

 ちょっと落ち込んでるところに、また自分も撮って歩かなきゃと。


 操上和美自身が、自分の写真のベースになったという一枚。






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 ジャン=パスカル・アトゥ『待つ女』

7ans
《愛する夫が7年の刑で服役し離ればなれとなってしまった妻が、満たされない肉体の欲情をもてあました末、看守の男との情事に揺れ動くさまと、その裏に隠された驚愕の真実を描く官能ドラマ。》
ってんですけど、フランス映画っぽく心理戦がなかなかのものでしたよ。いや、ネタバレしちゃうのでね、そのネタが全てといえば全てです。
収監されているのは夫でも、妻もある意味で収監されているわけです。

 関口現『SURVIVE STYLE 5+』

r081980974L.jpg もう長い間うちのトイレにこのチラシが貼ってあって、そそ、この映画が出た2004年頃、トイレの壁紙が猫のツメ磨ぎのためにずたずたで、壁紙をひっちゃぶいたのはいいんだけど、その地のボードすらギタギタで、パテで埋めてからなどと考えてたら、壁紙張り替えるのもめんどくさくなって、びっしり映画や写真展のチラシで埋め尽くせばいいや。と、いうわけで、かれこれ5年の月日が経ちました。そしてようやくDVDで見ましたが、あ~5年ほど前ってさ、蜷川実花の『mika』出たころだよねぇ。同じように原色ギトギトで、そのころの流行だった?
はい、前置きだけで終わりますが、なんだかんだでけっこうおもろいです。意外と乾いてるのですね。ということです。

 若松孝二『17歳の風景』

この元になった事件は覚えている。2000年の夏、この少年は野球部員だったのか、同じ高校生を4人、金属バットで殴ったあと、自分の母親も殴り殺した。そのあと、チャリでのあてのない逃避行。《15日間の逃避行中、少年は兵庫県西部付近から日本海側に抜け、北陸地方を経由して東北地方を北上。約1000kmの道のりを自転車だけで走破した。逮捕時の自転車は逃走時のものと違っており、少年は「(途中で)盗んだ」と供述。乗りつぶすたびに盗み、逮捕までに数台を乗り継いでいたようだ。目的地については「北海道に行こうと思った」と話している。》(岡山・金属バット母親殴殺事件より) この1000km以上のチャリによる逃避行のほうが金属バット母親殴殺という事実よりインパクトが強かった。なんでもその間、立体交差している道路の下などで寝ていたという話に、当時ボクはまだバイクで走っていたから、いい寝場所を見つけてたなぁと感心したものだった。
さて、この映画は、東京から、いや、最初のシーンが富士の裾野だからな、まぁ、いいや、雪山を抜け、日本海沿いに北上。元になった事件は夏だけど、冬に置き換えている。って、わけじゃないけど、『67歳の風景』というメイキング映画もあるらしい。つまり67歳の若松孝二の見た風景。そう、この映画はまさに若松孝二にとっての「風景論」なのだ。延々とチャリに乗って走る少年が映し出される。リアリズムを超越したリアリズム。その意味でもこの映画はいいねぇ。

 ジャン=ピエール・アメリス『デルフィーヌの場合』

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ああいう顔立ちの男(ロバンソン・ステヴナン)って、男から見ててイケ好かんのだが、やっぱりとんでもない男に描かれていって、妙に納得。バカな女って可愛いというけれど、こんだけバカというか、ウブというか、世間知らなさ過ぎの一途ってのはどうもなぁ。デルフィーヌ(モード・フォルジェ)ね。ちょっと堪忍してくださいよとしか思えなくなる。無菌培養すると、お年ごろになってとんでもないっていう典型で、ちょっと堪忍してくださいよとしか思えなくなる。そのモード・フォルジェがなぜか一般的に受けてるのだが、はっき言って痛い! 冒頭でも瞬間にビーチクまで映っていたのだが、なんで?と思いましたよ。不必要なハダカはいらんのですね。ロリはノーサンキュです。。
前半では、オリビア(ルー・ドワイヨン)のほうが目立ちすぎて、これって「オリビアの場合」とも思えるくらいなのに、そのオリビアまでまきこまれて、オリビアの像が急激にかすむのも変というか、奇妙で、どうも腑に墜ちない。
見ていて楽しくない。1時間半なのに、話はきっちり展開するくせに、時間が進まない。これって、映画というより、テレビドラマじゃん。
フランスで実際にあった実話を元にしているらしいが、実話からなら、「完全なる飼育」のシリーズのほうがなんぼかマシ。
★☆ 
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とうとう、うらブログに見つけましたね(^_^;

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